ONLINE KOBO 昭楽窯 withゲーテ・インスティトゥート京都

ゲーテ・インスティトゥート京都様との企画でオンライン工房 vol.2が開催され、今回オープンファクトリー参加社の松楽 昭楽窯さんにご協力いただき、樂焼の工房現場とドイツ各地をZOOMで結び、作業の様子をお見せしながら交流しました。ドイツからは映画監督やアーティストが参加され、オンラインだからこそ感じられる臨場感を見られ、参加者の皆さんは大変感動されていました。

亀岡の山奥にある松楽 昭楽窯さん

焼く前の茶碗を外で乾燥させている様子

ドイツの参加者達にまずは日本の茶道の文化について説明をし、その日本特有の茶道のためだけに作られた「樂焼」ができるまでの工程をお見せしました。

茶碗を作る前の様子(下に測りが見えていますが、土を削った後にちゃんと指定通りの重さになっています!詳しくは動画で!!)

出来上がった茶碗をドイツ人に見せる様子

一度作っていただいた樂焼を半分にし、樂焼の特徴である断面の厚みの違いも見せていただきました。

一度作っていただいた樂焼を半分にし、樂焼の特徴である断面の厚みの違いも見せていただきました。
そして樂焼の一番の特徴と言っても過言ではない、窯の場面です。通常の焼き物は24時間、長ければ60時間焼きますが(登り窯は1-2週間かかります)樂焼は何と 3分半!動画内でも出ていますが、カップラーメン並の速さです。

茶碗を1,200度の窯に入れる様子

窯から出した様子(茶碗の真ん中にある跡が、「利休の足跡」と呼ばれています)

なぜ樂焼は焼く時間がとても短いのでしょうか。それは、とても短く焼くことで茶碗の中がレア状態になり断熱材になって、熱湯を入れても熱さが伝わりにくく、これはお茶を飲む5分だけ熱さが伝わらなければ良いという茶道の文化に密接に関係しているからなのです。

ドイツ人達は日本特有の文化にも大変関心をもち、質疑応答の時間では樂焼の工程、特徴、更に職人としてどういった気持ちでモノづくりをしているかの対話にもなりました。

今回のオンライン工房によって、オンラインだからこそ見られる現場、そしてオンラインだと足りない部分は実際に現場に見に行きたくなる ということをドイツの参加者達から教えていただきました。

今後もDWKはオンラインオープンファクトリーをしていきますので、乞うご期待ください。